信用取引講座>2013年1月からの信用取引のルール変更についてのまとめ

2013年1月からの信用取引のルール変更についてのまとめ

2013年1月より、信用取引の委託証拠金(保証金)の計算方法等について大幅な制度変更が実施されます。これにより利便性が大きく向上することが期待されますが、内容についての周知のため、このサイトでも具体的な変更点をまとめておきます。

同一資金での日ばかり取引が何度でも可能になる(差金決済)

従来は信用取引で日計り取引(デイトレード)を行った場合、一度使用した保証金を再利用することはできませんでした。しかしながら、2013年1月からは何度でも使用可能になります。
要するに信用取引における差金決済の解禁となります。

たとえば、100万円の保証金で320万円までの信用取引が可能なケースがあったとします。

従来までは200万円の信用取引をして決済した場合、当日は130万円分までしか信用余力は残りませんでしたが、2013年以後は決済後は信用余力が330万円にまで回復します。
異なる銘柄はもちろん、同一銘柄を何回も回転売買することも可能です。

これにより、ずいぶんと売買の幅が広がることが想定されます。特にデイトレーダーの方のように投資について積極的な方はこの信用取引差金決済解禁は大歓迎の措置ではないでしょうか。

 

デイトレードの損益も即時保証金に組み込まれる

同様に、デイトレードで得た損益は保証金に即時反映されます。

先ほどと同様に、100万円の保証金で330万円までの信用取引が可能なケースがあったとします。
1度目の信用取引で20万円の利益が出たとします。
すると、保証金は120万円となり、信用余力もそれに合わせて400にまでアップすることになります。
逆に損失が出た場合には保証金が小さくなりますので余力も合わせて小さくなります。

 

追証の解消に「建玉決済」が追加されます

従来まで、追証が発生した場合は、発生した時点で新規の入金が必要でしたが2013年1月以降は保有する建て玉を決済することで維持率を20%以上に回復できれば追証の入金は不要になりました

具体的には、追証が発生したあとに、建て玉の返済を行った場合、返済した建て玉の20%を追証から控除することができます。たとえば、20万円の追証が発生している場合、100万円分の信用建て玉を解消(返済)すれば追証額はゼロになり、追加入金の必要がなくなります。

また、反対売買により建て玉を決済した額の20%は追証額から減額することもできます。

 

なお、この変更は2013年1月からとなります。具体的には1月4日(金)の大発会から適用されることになります。ネット証券側でのシステム変更が必要なので、すべての証券会社でこの1/4から可能かどうかは不明ですが、おそらく大手ネット証券はすべて対応させるであろうと思います。

野村證券、大和証券などの大手総合証券は一部報道によるとシステム対応が遅れるということです。

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