信用取引講座信用取引と相場への活用信用取引の売買テクニック>公募銘柄のサヤ抜き

※2011年12月1日よりこの方法は禁止されました。違反した場合は処罰の対象となりますのでご注意下さい。この方法を紹介しているサイトも多いので注意喚起のため本ページは残しております。ご注意ください。

・増資発表後、新株等の発行価格決定までの間に空売りを行った場合は、当該増資にて取得した新株等により空売りのポジションの解消を行うことは禁止されております。



公募銘柄のサヤ抜き

公募銘柄(公募販売される株)の場合、価格決定日に市場価格との間でディスカウントが行われます。この公募銘柄の申込をした上で価格決定日に空売りをした場合、理論的には、ディスカウント分の利益が確保されることになります。(手数料は別途かかりますが、割合から見て小さなものでしょう)


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公募銘柄のサヤ抜きの仕組み

サヤ抜きとは要するに価格差を抜くことです。100円で仕入れたものを105円で売るといった取引になります。この仕組みを説明するには公募株の仕組みを説明する必要があります。

公募株とは、名前の通り公衆に募集される株という意味です。大きくは「増資」と「売り出し」という二つの方法があります。「増資」とは新しく株式を発行すること、「売り出し」とは大株主などが市場で持ち株を売却すると相場に悪影響を与えるために一度証券会社に株を売り、引き受けた証券会社が変わりに広く投資家に市場とは別に募集するものです。

なお、まだ証券取引所で取引されたことがない銘柄の場合は「IPO(新規公開)」と呼ばれます。

問題なのは、この公募する株をいくらで売るのかという「公募価格」です。

公募価格は通常市場で取引されている価格を参考につけられており、価格決定日(期間)においてその価格から数%程度を差し引いた価格(ディスカウント価格・公募価格とされることが多いです。

つまり、公募株は市場価格よりも安く株を買うことができるのです。「じゃあ、公募株を買えば儲かるじゃん!」という話になるのですが、公募株は価格決定日に売ることができるわけではなく、それからしばらく経ったあとでしか売ることができないのです。
価格決定日以後株価はズルズルと下がってしまい、結局売却できる様になった日には価格は大きく下がり公募価格以下になってしまった、なんてことも珍しくはありません。

信用取引(空売り)を使った公募銘柄のサヤ抜き戦略とは?

では、このページで説明する「公募銘柄のサヤ抜き」とはどんな方法なのでしょうか?

まず、価格決定日時点の終値が600円の株(銘柄A)でディスカウント率が10%と想定してお話をしていきます。投資家はあらかじめ、この銘柄の公募に応募して3000株の割当が決定しているとします。
価格決定日の終値(不成注文など)で株を公募株割当数と同じ数(3000株)空売りしておきます。

こうしておけばあなたのポートフォリオは下のようになります。
・銘柄Aのショートポジション(空売り):3000株(@600円)
・銘柄Aの公募株割当(買い):3000株(@540円 ディスカウント率10%)

つまり、この時点で同じ数の買いと売りを持っているのでその鞘(@600-@540=@60)が発生しており、ポジションは抱えていますが、この後で株価がどのように動いても利益(3000株×@60円=18万円)が確定しているということになります。
その後のタイミング(公募株を売れるようになったら)、公募株と空売りをしているポジションを同じ金額で売り(返済買い)注文すればいいだけです。

公募株の売却可能日の時点で株価が値下がりしていた場合

仮に、銘柄Aの公募株の売却可能日の株価がなんと400円にまで下落していたとしましょう。この場合、単純に公募株を買っていただけの場合は3000株×(@400円-@540円)=マイナス42万円の損失が出ていたことになります。
しかしながら、この時点のあなたのポートフォリオは

・銘柄Aのショートポジション(空売り):3000株(@600円) →(@600-@400)×3000=+60万円
・銘柄Aの公募株割当(買い):3000株(@540円 ディスカウント率10%) →-42万円
損益=60万円-42万円=18万円と最初の計算と同じになります。

公募株の売却可能日の時点で株価が値上がりがりしていた場合

株価が値上がりしていた場合には、公募株を買っていただけの場合には、3000株×値上がり益分の利益+18万円が入ることになります。このケースでは、空売りをしていなかったほうがお得ということになりますが、リスクヘッジという点から考えると安い保険料では無いでしょうか?

公募銘柄のサヤ抜き 投資手法のリスク

この公募銘柄の空売りを使ったサヤ抜きですが、全くリスクが無いわけではありません。大きなリスクは以下の通りです。

・公募価格の決定日は固定ではない
過去の履歴から公募価格の決定日は初日にあることが多いですが、絶対ではありません。仮に日がずれた場合にはその分のリスクが生じます。

 

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