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ロング・ショート戦略

ロング・ショート戦略は信用取引におけるリスクヘッジ(リスクを分散する)取引の一種で、買いと売りを組み合わせることにより、ある特定のリスクをヘッジしたりコントロールする手法といえます。ある特定のリスクをヘッジするためのショート(空売り)を加える事でリスクを低減します。


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ロングとショート

信用取引やオプション、先物、デリバティブ取引などにおいて「ロング」とは買いを意味し、「ショート」とは売りを意味します。ごっちゃになる方も多いので覚え方として「ロング(long)=長い=大きい=強気=買い」、「ショート(short)=短い=小さい=弱気=売り」です。
ロング・ショート戦略はこの買いと売りを組み合わせる戦略を指します。

ロングショート戦略の事例

ロングショート戦略は大きく「割高を売って・割安を買う」というモデルと「ある特定のリスクをヘッジする」というモデルの二つに分類することができます。

割高を売って・割安を買う(アービトラージ戦略・裁定取引)

例えば、○○銀行と××銀行という二つの銀行があります。そしてそれぞれの銀行は似たしょうな収益、PER、PBRなのにどうやら○○銀行のほうが株価が高く評価されているようです。そこで、あなたは、××銀行が出遅れていると思って××銀行の株を買おうと思ったとします。
でも、もしかしたら、これは××銀行が出遅れているのではなく、○○銀行が単に買われすぎているだけかもしれません。もし後者なら、××銀行を買っても利益はでません。また、銀行業界全体が特別なニュースなどにより株価が下がってしまうリスクもあります。
そこで、現物株(または信用取引)で××銀行の株式を購入します。同時に、○○銀行の株式を空売りします。こうすることで、××銀行が上がった場合も利益がでるし、逆に買われすぎの○○銀行が下がっても利益が出せます。
また、銀行株全体が下がるニュースがでても、××銀行の値下がりも同様に○○銀行の値下がり(空売りしているので利益がでる)によりリスクヘッジできます。こうした取引を両者の価格差による裁定取引(アービトラージ)と呼びます。

ある特定のリスクをヘッジする(ヘッジ取引)

ロング・ショート戦略はヘッジ取引としても優秀です。例えば、ある特定の株(企業)の株価については強気なのだが、日経平均(日本経済全体)については不安があるという場合などに活用できます。その銘柄を購入した上で、日経平均を空売りすれば言いだけです。(現実には日経平均に連動するETF(上場投信)や連動しやすい個別株を空売りする方法が一般的です。

また、株以外でも活用できます。例えば、外国債券などを購入する場合に、利息は魅力的だが、為替リスクは負いたくないという場合は、(仮に外国債券が米ドルの場合)米ドル売りの円買いのFX(外国為替証拠金取引)などを行えば、為替リスクをヘッジできます。
(ただし、ヘッジ取引として行う場合には、空売りやショートポジションの維持に対するコストが必要となります。例えば空売りに係る金利は貸し株料相当の年3%程度のコスト、為替リスクヘッジのための通貨ショートの場合FXならスワップ金利がそれにあたります。ただし、スワップ金利の場合は逆にプラスとなることもあります。)

 

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